個人間取引における「商品・取引先」確認の重要性

テーマ 〔個人間売買の際は確認が大切 〜お互いが不幸に〜〕

(NAVI)以下は、当サイト「こんな服を探しています」を発端として、普通の主婦同士がネットトラブルに発展したケースです。
当サイトにて両者から話を聞いた上で、客観的な立場でまとめ直した物です。

リード

「こんな服を探しています」は、当サイト内のネット掲示板です。子供服を中心として、「ネット上やリアル店舗でも、なかなか見つからない物を投稿」しておいて、情報を持つ他の方からの連絡を掲示板上で待つ、売買の出会いの場です。
投稿者は本掲示板上、又は取引が進めば直接メールにて情報を教えてあげたり、商品自体を譲ってもらったりします。
ネット上の個人間売買は、オークションやフリマなど多数サイトが存在しますが、どれも共通して言える事は、全く売買の保証はされていないと言うことです。個人間売買は自己責任です。ネット上では商品を手にとって見ることが出来ません。個人間でお互いにメールや掲示板情報を基本とした文字情報を主としたやりとりだけ取引を成立させて行きます。
本ケースはネット上で、個人間売買における購入者・販売者の両者コミュニケーション重要性を痛感させられるケースです。
尚この事例紹介は、責任の所在を追及する目的ではなく、以後同様のトラブルを発生させない為に、未然に防止する観点から作成しています。ご了解ください。

はじめに

本ケースでは購入者側をAさん、販売者側をBさんとします。Aさんが「こんな服を探しています」に投稿したことから始まります。(9月21日)
Aさんが探していたものは、「縦横5CMほどのチェリーモチーフのプラスティック製クリップ(子供用の髪飾り)」です。掲示板上では「プラスチック製の大きなチェリーのクリップ型の髪留め」という表現が使われていました。今回のケースではこの商品確認が両者間で最後まで整合を取れず、取引だけが進行していったものです。

トラブル経緯

両者やり取りを以下に記載します。リサイクルNAVI側で両者から頂いた情報を元に、出来るだけ分かる範囲で、感情移入せず事実から客観的に再現したつもりです。
感情の欄に記入したマークは、両者がやり取りしたメール等の文面において、その記述内容からリサイクルNAVI側の判断で付加したものです。○印は紳士的な記述がされていた物、×印は中傷に近い内容が含まれていた物で感情の高ぶりを表しています。
日付 Aさん
(購入者)
Bさん
(販売者)
備考
(リサイクルNAVIによる注釈等)
連絡手段 感情 内容 連絡手段 感情 内容
9/21 「こんな服を探しています」掲示板 「プラスチック製の大きなチェリーのクリップ型の髪留め」を探していることを投稿
 
 
 
 
9/21  
 
 
「こんな服を探しています」掲示板 掲示板上にAさん向けの情報を投稿。
 主旨は次の通り、「Aさんが探しているか物かどうか分からないが、それらしいものを持っている。
 
9/21 メール 商品を確認する為、商品画像を送って欲しい旨Bさんに連絡。あわせて金額設定を依頼。







メール デジカメを持っていないため商品画像を撮影できない、また料金は500円(送料込)、と連絡。
9/25 メール 購入決定の意思をBさんに伝える。支払方法を教えてくれるよう、依頼する。







メール 自分の持っている商品が、本当にAさんが欲しているものかどうか不安であることを伝える。クレーム返品なしの申し入れを実施。本人ではなく、身内の支払先(口座)を連絡。

メール 商品を確認する為、Aさん側で持っている商品画像をメール送付







メール 添付ファイルを開くことは、ウィルス感染の危険性がありファイル開封を拒否。メール添付ではなく、別の方法で画像送付を希望。 この時期は感染力の強いnimdaウィルスが蔓延し、各種機関からメール添付ファイル開封、チャット、HP閲覧などに十分配慮する旨通達が出ていた。

メール 別の方法での画像送付を拒否。商品のサイズ確認を依頼。価格値引きを依頼。「希望の物と違っていたら返品する」という事はしない事を約束。



9/26


メール 価格値引きは元の金額が送料込みで500円である為、値引きを拒否。現時点でのキャンセルOKが可能な旨申し入れ。商品のサイズについては返答なし。
9/26 メール 商品サイズの確認を、自問自答形式にて自メール内で再度行う。







メール 振込先を再度連絡。商品サイズに関する記述無し。
9/27 メール 信用取引のため、Bさんの連絡先を質問。







メール Bさん自身の住所及び氏名をAさんに連絡。(虚偽の住所を連絡
9/27 メール × 商品が到着したが、欲していたものとは違うことを連絡。ヘアピンを欲していたが、ヘアクリップが送られて来た。 Bさん側の商品確認ミスという理由から、返品を申し入れ


中傷ではないが、高圧的な感のあるメールの記述。このメールから以降は、今までのへりくだった書き方とは異なっている。




メール 事前に返品は受けない旨の約束あり、と主張。また事前の商品確認については、メールの添付ファイル形式での商品確認ではなく、別方法にて画像送付を依頼した事実があったことを返答。
9/30 メール 返金依頼。返品した旨連絡。


Aさんは、返品する旨の連絡をBさんに行っているものではない。




メール 振り込み手数料を除き、返金を了解。商品は捨ててもいいことを申し入れ。連絡済のBさん住所にはBさんが存在しないことを連絡。 多少中傷に近い記述あり
10/1 メール ×  振り込み手数料を除き、返金をする事で了解。住所虚偽申告により詐欺を主張。口座よりBさんの住所等本人確認を行う旨連絡。


脅迫に近いメール内容




メール × 口座は本人の物では無いことを再連絡。 多少中傷に近い記述あり
10/1 メール 品返送について、「受け取る意思無し」という形で発送していることを連絡。送付先はBさんの住所となっている。(Bさんの虚偽の住所)







メール × 品が戻ってきたら返金する事を連絡。Aさんが返品の連絡をした上で返送して欲しかったことを連絡。Bさん自身の住所を連絡する事を通知

メール 発送を拒否。返品した商品に対し、郵便局側への調査依頼を拒否。Bさん側で調査を依頼。返品を要求。







メール × Bさんの住所を連絡する事を通知(住所はまだ未連絡)。商品返品が出来るようになったら連絡が欲しい旨依頼。 中傷に近い記述あり
10/2 メール  
Aさんから返金を要求するメールを10通程度送信







メール Bさんの住所を連絡する事を通知(住所はまだ未連絡)。商品返品が出来るようになったら連絡が欲しい旨依頼。 多少中傷に近い記述あり
後日





Bさんが返金を実施。商品は両者郵便局側で調査依頼をせず、迷子郵便となった。(事実確認:10/8 リサイクルNAVIにて)

補足事項


両者の過失について考察


リサイクルNAVI側で考えられる両者の過失を以下のようにまとめて見た。
両者間で最後まで両者の溝を埋める努力の跡が感じられるケースだが、過程を振り返ると以下のようなミスが読み取れる。
項目 過失 過失内容
Aさん Bさん
商品確認
Bさんから、「メール添付による商品画像確認以外の方法」を依頼されていたがこれを拒否し、あくまでもメールだけで取引を完結しようとした点に多少無理があった。
メールでの再三商品内容確認を取ろうとした試みが評価できる。しかし結論を言うと本商品は文面だけでは説明しにくい商品であり、これがトラブルに発展してしまっている。
商品確認
Aさんが複数回の商品確認をメールにて問い掛けているが言葉足らずで正確に返せていない。
取引の信頼性作り
個人間売買で大切なのは、相互の信頼関係作りである。Bさんは虚偽の住所連絡、他人の口座連絡を行い、結果的にAさんを裏切った形となった。この意味は大きい。
返金要求
Aさんは商品が違った等のクレーム返品をしない事を条件に購入を申し入れている。またその際に同時に値引き要求もしている(実際値引きは受け入れられていない)ことから、商品が違った場合のリスクを含んで本購入に踏み切った背景が伺える。しかし実際は商品が違った為返金要求を実施。その返金要求が強すぎて、BさんのAさんに対する心象を悪くしている。尚Bさんはクレーム返品なしでありながらも、商品代金を後日返金している。
返品処理
Bさんの返品承諾をとらず、返送を実施。すぐにBさんが虚偽の住所であり再度連絡したい旨を申し入れているが、受け入れていない。更に受け取り拒否の形で返品しており、迷子郵便となってしまった。また郵便局への迷子郵便調査依頼は行っていない。
「こんな服を探しています」コーナーの主旨
「こんな服を探しています」のコーナーは、Aさんの様になかなか見つけられない人が投稿し、各種情報提供を受ける場所である。AさんはBさんが折角提供してくれた情報を当然のように考えている節があった。本ケースではBさんは必ずしも売りたいという態度は取っていない。商品が違っていたとしても情報提供者として誠意ある対応をBさんに行うべきであった。

最後に

 リサイクルNAVI側にて両者と連絡を取ったが、両者の感情の高ぶりが強く円満解決は難しいと判断した。リサイクルNAVI側では商品がBさんの手元に戻る事を希望しているが、現状それはかなえられていない。
 
 本ケースでは確かにBさんが虚偽の住所を連絡したことは大きい。しかしそもそもBさんは積極的に商品を販売したい旨の意思を持たない。商品代金も送料+α程度に設定している。そしてクレーム返品無しという承諾の上、Bさんは売買に踏み切った。その場合においてBさんは本当に住所の公開までを行う必要があったかは考慮の余地が残る。むしろBさんは自分の個人情報を守る立場をとってAさんと売買を行いたかったのであれば、虚偽の住所を連絡するのではなく、はっきりと住所公開をしたくない気持ちがある事をAさんに申し入れ、売買を行う方法もあったはずである。

 Bさんがやり取りの最終段階において、自分が身をひいて返品及び返金を受け入れており、実際返金を行っていることから考えて、Aさんは本来返品の義務を負う可能性があると考える。Aさんが返品の実施をBさんに申し入れる前にBさんに返品を実施したことはAさんの過失でありBさんに責は無い。Aさんには商品が違ったものであっても当該商品に対し、保管及びBさんへ確実に商品を返却する商品保全責任がある可能性が考えられる。

 一方、本トラブルを検証し、リサイクルNAVI側では「こんな服を探しています」のコーナーに画像UPロード機能を提供することとした。理由は本ケースではA側に商品画像がありながら、両者で確認する手段が見つけられなかった為に、トラブルに発展したことも一つの原因である。本来であれば、無料のサーバに画像だけUPして両者ブラウザで確認し合えば良かっただけとも考えられるが、「こんな服を探しています」掲示板の機能面が不十分であった面も感じられ、機能強化を実施した。

(後日談:10/9 Aさんより当方へ郵便局への商品調査を実施することにした旨連絡あり。商品がBさんの手元に帰る事を期待したい。)

以上


後日談

※以下は、本記事掲載後の動きです。

10/9  Aさんより当方へ郵便局への商品調査を実施することにした旨連絡あり。商品がBさんの手元に帰る事を期待したい。
10/15 Aさんより当サイトまで商品が届いた。
10/20 当サイトよりBさんに商品を返却した。